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就労移行支援とは

障害のある人の社会参加を促す、「障害者総合支援法」という法律があります。この法律に基づき、一般企業への就労を希望する人の活動を後押しする制度が「就労移行支援」です。自分に合った支援を受けるために、具体的に行っていることや利用の流れなどについて知っておきましょう。

就労移行支援のまとめ

  • 一般企業への就職へ向けた訓練を
    受けられる
  • 就職した後も定着支援がある
  • 障害者手帳がなくても利用できる

就労移行支援とは具体的に
どんな意味?

一般企業への就職を目指す、障害や病気のある人が、必要なスキルや知識を身につけるために受けられる福祉サービスのことです。「働きたい」という気持ちがあっても、障害や病気による不安や悩みがあって一歩を踏み出せない人のサポートをします。

厚生労働省の「平成30年社会福祉施設等調査の概況」によると、就労移行支援の事業所は2018年で3,500ヶ所を超え、利用者は35,000人にのぼります。

参照元:障害福祉サービス等事業所・障害児通所支援等事業所の状況(PDF)

仕事内容は?

主な仕事内容は、専門家が利用者の希望や適性をヒアリングしながら個人計画を立て、トレーニングや実習などを経て就職活動に結びつけることです。

事業所によって具体的なカリキュラムは異なりますが、一般企業への就職を目指した技術の習得や、自立した生活ができるようなスキルを身につける訓練を実施しています。例えば、パソコン操作の技術からお金の使い方など、就業だけではなく衣食住に関わることまでと、プログラム内容はさまざまです。

また、利用者に合った業種や職種を探したり働きやすい職場環境を考えたりするために、職場見学や実習を行います。実際に仕事の現場を体験させることで、利用者が自分に合った職場を見つけることが可能です。希望する職種や企業への就職活動をサポートし、就職後には職場定着支援も行います。

どんな人が対象か

一般企業へ就職したいと考えていて、肉体的・精神的障害や難病のある人が対象です。障害者手帳の有無に関わらず、医師や自治体の判断などにより、就職に困難が認められる人も利用できます。

例えば「うつ病で休職していたが体調と仕事を両立させたい」「人とコミュニケーションを取ることが苦手だが社会に出て働いてみたい」などという人が支援を利用しています。

ただし、65歳未満の人が対象です。

参照元:LITALICO仕事ナビ/就職から安心して働けるまでを全力サポート!就労移行支援について分かりやすく説明します(https://snabi.jp/article/2)

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利用期間について

利用期間は、原則最長2年間です。これを超えて利用するには、お住まいの市区町村窓口に申請し、審査を経て必要性が認められた場合に限ります。

また、就労移行支援の利用期間内であれば就労移行支援事業所の一時利用停止や再利用することも可能です(市区町村によっては、就労移行支援サービスの再利用ができない場合もあります)。

また、就労から6か月間は就労移行支援の職場定着支援を利用できます。

参照元:チャレジョブセンター/障がい者の就労移行支援とは(https://snabi.jp/article/2)

利用の流れについて

まずはお住まいの市町村区の役所に相談しましょう。自宅から通える範囲内にある事業所を紹介してもらえます。インターネットで検索する方法もあります。

いくつか就労移行支援事業所を探したら、事業所へ見学に行きましょう。事業所内の雰囲気や取り組んでいるプログラムの内容、利用者の様子やスタッフの対応などを実際に見ることで、利用開始後のミスマッチを防げます。見学の際はメモを取ると後日判断しやすいです。

利用する事業所が複数あって悩む場合は、しっかり比較検討しましょう。見学時の印象を参考にしたり、自分の障害や病気の状態に合っているかどうかを考えたりすることも、判断材料になります。

利用したい事業所や利用時期が決まったら、お住まいの行政窓口に就労移行支援利用の申請をします。障害福祉サービスの受給者証を発行してもらうためです。

受給者証の発行後、利用する事業所と利用契約を結びます。ここから支援スタートです。事業所のスタッフが「個別支援計画」を作成してくれるので、支援計画に沿って、就職を目指したカリキュラムを実施します。

利用料金について

就労移行支援の自己負担月額は、前年の世帯収入に応じて変動します。世帯収入は本人と配偶者の金額の合計であり、親の収入は含まれません。生活保護受給世帯や市町村民税非課税世帯は負担ゼロです。利用者のうち概ね9割の人が無料で利用しています。

また、交通費は原則自己負担です。一部の自治体では一定の基準を満たす方を対象に交通費の助成金を出している場合もあります。就労移行支援にもその他条件によって減免制度があるので、お住まいの行政窓口に確認してみましょう。

参照元:就労移行支援事業所LITALICOワークス/利用料金は?工賃は?(https://works.litalico.jp/syuro_shien/price/)

就労継続支援との違いは?

就労移行支援は一般企業へ就職するための技能の習得を目的とし、就労継続支援は就労する場の提供を目的としています。

就労移行支援は就職を目指したトレーニングの場なので、日常生活の指導や作業プログラムなどが主なサービス内容です。事業所と雇用契約を結ぶことはなく、基本的に賃金はありません。また、利用できる期間や年齢に制限がありますが、就労継続支援は制限がない場合もあります。

就労移行支援の場合、一般企業に就職したい障害のある人が対象です。一方就労継続支援では就職が困難な人へサービスを提供しています。

就労継続支援A型・B型事業所を経て、就労移行支援事業所を利用する人もいます。